ロボット掃除機の「選び方」のポイントは?ライフスタイル別におすすめの機能や使い方を紹介
2022-09-21
1998年に設立した家庭用ロボット専門メーカー「ECOVACS(エコバックス)」。家事の負担を減らす、代表的な床用ロボット掃除機「DEEBOT(ディーボット)」シリーズには、高性能マッピングや自動ゴミ回収、吸引と水拭きが同時にできる機能のほか、機種ごとにさまざまな性能が備わっています。
今回は、同シリーズの機能に関する基礎的な知識や、選ぶ際のポイントを総まとめ。ライフスタイル別に必要な機能や、価格帯ごとのおすすめ機種をピックアップします。
<目次>
エコバックスとディーボット・シリーズについて
機種選びの際、注目すべき機能を解説
- 吸引、拭き掃除の性能
- マッピング・ナビゲーション
- ロボット 掃除 機 自動 ゴミ 収集
- エアフレッシュナー内蔵
- モップのメンテナンス
- アプリ連携
- YIKO(イコ)
ライフスタイル別のおすすめ機能
- 掃除機任せで楽したい
- ペットを飼っている
- 在宅ワークに集中したい
- 家庭に小さい子どもがいる
- 短時間で掃除を終わらせたい
ディーボット・シリーズの価格別おすすめ6選
10万円以上のハイエンドモデル
- DEEBOT X1 OMNI
- DEEBOT T10 PLUS
- DEEBOT T9+
5~10万円のミドルレンジモデル
- DEEBOT T9
- DEEBOT OZMO T8 AIVI
5万円以下のエントリーモデル
- DEEBOT OZMO 920
まとめ
エコバックスとディーボット・シリーズについて
1998年の設立以来、20年以上にわたり世界中に家庭用ロボット製品を提供してきた家庭用ロボット専門メーカー「エコバックス」。そのエコバックスが展開する代表的な床用ロボット掃除機が「ディーボット・シリーズ」です。
マッピング・ナビゲーション、障害物回避システム、自動ゴミ収集機能など、最先端の機能を搭載しながら、ハイエンドモデルでも価格はリーズナブル。優れたコストパフォーマンスを実現しています。
機種選びの際、注目すべき機能を解説
さまざまな最先端機能を備えているディーボット・シリーズ。ここからは、「機種選び」の際に注目すべきポイントを紹介します。
- 吸引、拭き掃除の性能
ディーボット・シリーズでは、一般の掃除機のようにゴミを吸い取る吸引掃除と、モップを利用した水拭き掃除を同時に行うことができます。1台2役で、家事の負担を大幅に軽減することを可能にしました。
吸引方式については、ブラシの有無を切り替えられるタイプがおすすめです。例えば「DEEBOT OZMO 920」の場合、床の溝に溜まった細かいゴミをしっかり集めるV字型メインブラシが便利。ペットの毛や長い髪の毛を掃除するときは、メインブラシを取り外してダイレクト吸引口に付け替えれば、絡まり対策が可能です。
一方、水拭き掃除に役立つ機能として挙げられるのが、一部機種に搭載された電動モップ「OZMO Pro 2.0」による「振動式パワフル水拭き」。その名の通り、モップが振動することで、床の汚れを綺麗に拭き取る機能です。
「DEEBOT T9+」では、新モーター搭載により従来品と比べて静音性と耐久性が向上。走行中の自動車内より静かな57dBを実現しています。
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マッピング・ナビゲーション
現行モデルのディーボット・シリーズには、ハイエンドモデルからエントリーモデルまで、すべての機種にマッピング・ナビゲーション機能が備わっています。
例えば、エントリーモデル「DEEBOT OZMO 920」では、LDSレーザーにより部屋の間取りを家中くまなくスキャン。ほかの機種と同じように、スマートフォンの専用アプリ「ECOVACS HOME」上にマップを作成することができます。
また、「DEEBOT OZMO T8 AIVI」のほか、ミドルレンジの価格帯からは車(自動運転)の車間距離測定にも使用される「D-ToF(ディートフ)技術」を応用した「True Mapping(トゥルーマッピング)」を採用しています。
さらに「DEEBOT T9+」などは、より進化した「TrueMapping2.0」によりマッピング精度が4倍アップ(※1)。正確に間取りを把握し、壁際などの隅まで丹念に掃除することができるようになりました。
※1:従来のLDS製品と比較(ECOVACS調べ)
また、障害物を回避するセンサー性能も、機種のグレードに合わせて変化。具体的には、148.3°の超広角レンズを備えた高性能HDRカメラ「Starlight RGBカメラ」で暗所の障害物を検知する障害物回避システム「AIVI 3D」や、3D構造化ライト技術を応用し、障害物などの高さや幅、形状を立体的に検出して避けられる「TrueDetect(3D物体回避)」などが挙げられます。性能は製品により違います。まずは間取りや障害物など部屋の環境を見極め、その上で性能を選択材料にするといいでしょう。
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ロボット掃除機 自動ゴミ収集
「DEEBOT T9+」などの機種には、最大60日分(※2)のゴミを収納できる自動ゴミ収集スタンドが付属しています。掃除が終わるとゴミを自動で密封型紙パックに吸い上げるため、ロボット掃除機本体のダストボックスが溢れる心配はありません。
※2:収納日数は目安(清掃環境により変動)
さらに、密封型紙パックはゴミや埃が舞わないよう、引き出す際に口が閉じる構造になっており、ゴミ捨ての手軽さも配慮が行き届いています。
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エアフレッシュナー内蔵
掃除をしながら香りを楽しみたい人には、エアフレッシュナーを内蔵した「DEEBOT T9+」や「DEEBOT T9」がおすすめです。
香りは3種。ワイルドブルーベル、ベルガモット&ラベンダー、キューカンバー&オークです。カプセルタイプのカートリッジで簡単にセットでき、香りの有効日数は最大で約60日間です。
カプセルの種類
香りのタイプ
ワイルドブルーベル
フルーティーフローラルな香り
ベルガモット&ラベンダー
爽やかな品のある香り
キューカンバー&オーク
ナチュラルなグリーン系の香り
本体後方のファンを作動させることで、掃除をしながら各部屋に香りを拡散します。部屋にこもった臭いを効果的に除去するように設計されています。香りを放出する「ON・OFF」も、「ECOVACS HOME」アプリから手軽に変更可能です。
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モップのメンテナンス
水拭きして汚れたモップの手入れは、なかなかの手間。「全自動×オールインワン」のフラッグシップモデル「DEEBOT X1 OMNI」には、自動洗浄&熱風乾燥機能が搭載されているので、負担を大きく軽減できます。
付属のステーション内でモップをすすぎ洗いし、熱風と高速回転によりスピーディー&静かに乾燥。嫌な臭いが残らず、いつでも快適に水拭きできるようになります。
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アプリ連携
ここまで何度か登場した専用アプリ「ECOVACS HOME」。これを利用すると、スマホ上で掃除開始のスケジューリングや水拭き時の数量調整などが可能になります。外出中に思い立ったとき、すぐにロボット掃除機をコントロールできます。
「Virtual Boundary」を設定すると、マップ上に仮想の壁を作成可能。階段やペットのトイレなど、ロボット掃除機に侵入されたくない場所を指定できるので便利です。
さらに「DEEBOT X1 OMNI」や「DEEBOT OZMO T8 AIVI」などの機種は、遠隔操作中にロボット掃除機本体のカメラを利用して、室内の様子をチェックできます。子どもやペットのいる家庭では、見守りカメラとしても活用できます。写真を撮ったり、ボイスメッセージを送ったり、コミュニケーション機能として役立ち、非常にユニークです。
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YIKO(イコ)
独自に開発した音声アシスタント「YIKO(イコ)」。この機能により、手元にスマートフォンがなくても声だけでいつでも清掃の開始や終了、一時停止などができます。さらに3Dマップと「YIKO」の組み合わせにより、清掃場所を細かく指定して声で清掃指示も可能です。
ライフスタイル別のおすすめ機能
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掃除機任せで楽したい
床の掃除はすべてディーボットに任せて、仕事や勉強、リラックスする時間などに充てたいなら、自動ゴミ収集機能は欠かせません。最大60日分のゴミを収容できるため、ゴミ捨ての頻度を大幅に削減できます。
さらに楽をしたいなら、マッピング機能の性能も見逃せません。より精度の高い「D-ToF(ディートフ)技術」を応用した「True Mapping」に対応したモデルを選ぶのがおすすめです。正確にマッピングを行うことで、部屋の隅まで効率よく掃除することが可能になります。
おすすめ機種
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ペットを飼っている
長毛種のペットを飼っていると、抜け毛が掃除機のブラシに絡んでしまいがち。2022年8月下旬時点で発売された全モデルには、絡まった毛を切るためのカッター付きメンテナンスブラシが、それぞれボックスに含まれています。
また、ペットの毛をはじめ、長い毛を直接吸引したい場合はメインブラシを取り外し、ダイレクト吸引口に付け替えできる「DEEBOT OZMO 920」がおすすめです。このモデルならブラシに毛が絡む心配もなく、さらに細かな埃まで力強く一気に吸い取ることができます。
自動掃除機 おすすめ機種
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在宅ワークに集中したい
在宅ワーク中は掃除機の騒音を気にせず、作業に集中したいところ。それなら、日常生活の会話と同じくらいの60dB以下に動作音が抑えられる機種を選びましょう。床の掃除はロボット掃除機任せで、日々のタスクに専念できます。
自動掃除機 おすすめ機種
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家庭に小さい子どもがいる
本体にカメラを内蔵する機種は、アプリを利用した遠隔操作中、リアルタイムに自宅の様子を映し出せます。アプリでは、マップ上をタップするだけでその位置にディーボットを移動させたり、回転させて視野を変えたりすることができます。
小さな子どもやペットを追走して見守れるほか、本体のスピーカーから話しかけることでコミュニケーションも楽しめます。
自動掃除機 おすすめ機種
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短時間で掃除を終わらせたい
とにかくスピーディーに掃除を終わらせたいなら、オールインワンモデル「DEEBOT X1 OMNI」の出番。この機種は5,000Paの吸引力を持ち、振動式パワフル電動モップ(OZMO TM Turbo2.0)による水拭きを同時に行います。地面に密着するフローティングメインブラシに、壁際にもフィットする2つのサイドブラシを搭載。さらに、180回転/分のデュアル加圧電動モップで、塵や埃をすばやく取り除きます。
自動掃除機 おすすめ機種
ディーボット・シリーズの価格別おすすめ6選
10万円以上のハイエンドモデル
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DEEBOT X1 OMNI/198,000円(税込)
最先端の機能を詰め込んだ「全自動×オールインワン」のフラッグシップモデル。5,000Paの吸引力と、振動式パワフル電動モップ(OZMO TM Turbo2.0)による水拭きで、塵や埃、油汚れまでしっかりクリーニングします。
D-ToF距離測定センサーにより、マッピングはすばやく高精度。148.3°の超広角レンズを備えたHDRカメラで暗所でも障害物を回避できるほか、遠隔操作時は見守りカメラとしても使えます。最大60日分のゴミを自動収集するスタンドを備え、ゴミ捨ての手間を省けるのも魅力的。汚れたモップは自動洗浄&熱風乾燥され、いつでも清潔に保てます。
サイズ
362×362×103.5mm
障害物回避
AIVI 3D(148.3°の超広角レンズの高性能HDRカメラ)
清掃音
≤68dB
マッピング
True Mapping 2.0(D-ToF技術)
エアフレッシュナー
―
アプリ連携
○
タイマー設定
○
ネットワークカメラ機能
○
水拭き機能
○(OZMO Pro 2.0)
ゴミ自動収集
○
-
DEEBOT T10 PLUS/139,800(税込)
吸引清掃と水拭き清掃を一度で行うことができるのはもちろん、カメラとAIチップの組み合わせにより、障害物の種類を正しくし識別し、圧倒的な処理速度により家具や壁など障害物への衝突を軽減できます。
また、専用アプリ「ECOVACS HOME」を使えば、留守中でもスマホで部屋の様子が確認できるため、ペットのいる家庭には最適な1台です。ほかにも、独自開発の音声アシスタント「YIKO(イコ)」で声による指示が可能。水拭き機能、自動ゴミ収集機能、正確なマッピング機能など、嬉しい機能が搭載されています。
サイズ
Φ353*103.3mm(Φ=直径)
障害物回避
AIVI 3.0
清掃音
≤68dB
マッピング
TrueMapping 2.0(D-ToF技術)
エアフレッシュナー
○(水拭き機能との併用は不可)
アプリ連携
○
タイマー設定
○
ネットワークカメラ機能
○
水拭き機能
○(OZMOTM PRO 3.0)
ゴミ自動収集
○
-
DEEBOT T9+/129,800円(税込)
電動モップ「OZMO Pro 2.0」を搭載し、振動式のパワフル対応に。わずか57dBの静音性と高い耐久力を兼ね備えています。最大60日分のゴミを自動収集するスタンドで、ゴミ捨ての手間を減らしました。
掃除しながら部屋を贅沢な香りで包み込む「エアフレッシュナー」を内蔵するのもユニークなポイントです。ワイルドブルーベル、ベルガモット&ラベンダー、キューカンバー&オークの3種から香りを選べます。また、従来のLDSレーザーを採用した製品と比較し、マッピング精度が4倍、障害物の識別精度は10倍にアップしています(ECOVACS調べ)。
サイズ
Φ353×93mm(Φ=直径)
障害物回避
3D物体回避(True Detect)
清掃音
57dB
マッピング
Mapping™ (D-ToF技術)
エアフレッシュナー
○
アプリ連携
○
タイマー設定
○
ネットワークカメラ機能
―
水拭き機能
○(OZMO Pro 2.0)
ゴミ自動収集
○
5~10万円のミドルレンジモデル
-
DEEBOT T9/99,800円(税込)
ミドルレンジモデルながら、D-ToF技術を応用したマッピングシステム「True Mapping」を搭載。間取りや家具の位置をスピーディーかつ高精度に把握し、アプリ上にリアルタイムで間取り図を書き起こせます。AI技術を応用した「AIVI テクノロジー」により、電源コードやスリッパなどの障害物をスマートに避けながら清掃できるのもメリットの1つです。
毎分480回モップを前後に振動させ、頑固な汚れを綺麗に拭き取れる「OZMO Pro(オズモ プロ)ストロング電動クリーニングモップ」への付け替えに対応。遠隔操作中は見守りカメラとしても使える、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
サイズ |
Φ353×93mm(Φ=直径) |
障害物回避 |
高性能AIチップセットと広角122°のレンズのカメラ |
清掃音 |
55dB |
マッピング |
True Mapping (D-ToF技術) |
エアフレッシュナー |
― |
アプリ連携 |
○ |
タイマー設定 |
○ |
ネットワークカメラ機能 |
○ |
水拭き機能 |
○(OZMO Proストロング電動クリーニングモップ) |
ゴミ自動収集 |
△(別売) |
5万円以下のエントリーモデル
-
DEEBOT OZMO 920/49,800円(税込)
ディーボット・シリーズの中では、最も安価なエントリーモデル。部屋の間取をレーザーでスキャンし、アプリ上に作成するマッピング機能を搭載し、吸引掃除と水拭き掃除を同時にできるなど、基本的な機能を網羅しています。
2cmまでの段差を乗り越えることができ、厚さ9.3cmの薄型ボディで家具下の掃除にも対応します。小回りが利き、コストパフォーマンスに優れているのでロボット掃除機デビューに適した1台と言えます。
サイズ
Φ353×93mm(Φ=直径)
障害物回避
衝突防止センサー/落下防止センサー
清掃音
65dB
マッピング
Smart Navi™3.0(高性能レーザーマッピング技術)
エアフレッシュナー
―
アプリ連携
○
タイマー設定
○
ネットワークカメラ機能
―
水拭き機能
○
ゴミ自動収集
△(別売)
まとめ
吸引掃除と拭き掃除の1台2役で、家事の負担を減らしてスマートなライフスタイルを実現するディーボット・シリーズ。マッピング・ナビゲーションや障害物回避などの機能は、今回紹介した全モデルに搭載されています。ただ、価格のグレードによって性能が異なるため、自宅の間取りや「どのくらいロボット掃除機任せにしたいか」によって機種を選ぶことが大切です。